
【2026年4月施行】改正貨物自動車運送事業法の全ポイント|白トラ罰則・荷主責任・再委託制限 行政書士が解説
2026年4月1日、貨物自動車運送事業法の改正が施行された。「どうせ行政指導で終わりだろう」という空気は、もう通じない。
今回の法改正は、運送業界の構造そのものを揺さぶる内容を含んでいる。
■ 白トラに仕事を回すと、荷主も「罰則」の対象になる
これまで白ナンバーのトラックで有償運送を行った場合、処罰の矛先は原則として「運んだ側」、すなわち無許可の運送事業者に向いていた。荷主や元請が「相手が緑ナンバーかどうか知らなかった」と言い逃れることは、ある程度可能だった。
改正法では、荷主側が白ナンバーのトラックであると認識して有償運送を発注した時点で、違法行為と見なされる。
さらに是正の「要請」に従わない荷主には「勧告」が下り、社名が公表される。
一方、違法な白トラ事業者に運送委託した荷主側には、行政処分や100万円以下の罰金が科せられる可能性がある。
緑ナンバーの運送事業者にとって、これは何を意味するか。荷主が白トラへの委託を一斉に見直す動きが始まっている。
コスト最優先で白ナンバーに流れていた仕事が、適法な緑ナンバー事業者に戻ってくるチャンスでもある。
だが同時に、自社が元請として白トラに仕事を回していた場合は、自らが罰則対象になりうる。
■ 再委託は「2次請けまで」が努力義務に
元請け事業者は、真荷主から受託した貨物の運送について、下請け構造を2次請以内に収める努力義務が課せられる。
行政の実態調査によっては、努力義務から禁止への移行も検討される可能性がある。
「元請けから受けて、知り合いの事業者に流す」という商慣行は、今後確実に許容されなくなっていく。
実運送体制管理簿により、実際に誰が運んでいるのかを記録・保存する義務が貨物利用運送事業者にも拡大される。下請けに白ナンバーが紛れ込んでいないかチェックする法的責任が生じる。
「下請けの下請けが何をやっているかは把握できない」では、もはや通らない。
■ 書面交付義務が「水屋」にも拡大
改正法では、貨物利用運送事業者にも、運送契約締結時に書面を交付する義務が新たに課される。
書面には運送条件、料金、責任分担などを明確に記載する必要がある。
口頭での発注は禁止され、運賃・付帯業務・燃料サーチャージなどを明記した書面の交付が必須となる。
「込み込みでやってくれ」という曖昧な依頼は通用しなくなる。
実務上、口頭やLINEで仕事を回してきた慣行が多い中、この義務化は現場に直接刺さる変化だ。
■ トラックGメンの監視が強まっている
国土交通省が組織する「トラックGメン」による監視の目は、かつてないほど厳しくなっている。
長時間の荷待ちや無理な配送指示は重点的な是正指導の対象であり、悪質なケースでは「荷主勧告」として社名が公表される。
単なる行政指導から、刑事罰と社名公表が現実的なリスクとなった今、「今まで大丈夫だったから」という経営判断はすでに時代遅れである。
■ 行政書士からの視点
今回の改正は、コンプライアンスの問題にとどまらない。
白トラを排除し、緑ナンバー事業者への依頼に一本化する動きは、適正な運賃交渉の足がかりになる。
書面義務化は、これまで泣き寝入りしていた「荷役費の未計上」「燃料サーチャージの拒否」といった問題を是正するための法的根拠にもなる。
まずは自社の委託構造を今一度点検してほしい。
下請け先の緑ナンバー確認、書面交付フローの整備、実運送体制管理簿の準備――これらが整っているかどうかを確認し、必要に応じてご相談いただきたいです。(石﨑)

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