テレビや新聞で「機雷」「掃海」「存立危機事態」「自衛隊派遣」という言葉が飛び交っています。

なんとなくわかるようでわからない。

「結局どういうこと?」と思っている人のために、この記事では1つずつ、できるだけシンプルに説明します。

 

ホルムズ海峡って、地図のどこ?

 

 

中東のイランとオマーンという国の間にある細長い海峡です。

「ペルシャ湾」という大きな湾の出口、と思えばイメージしやすいです。

幅は最も狭いところで約50km。車で走れば30〜40分の距離です。

でもここを毎日、世界の石油の5分の1が通っています。サウジアラビア・イラク・クウェート・UAE・カタールなど中東の石油大国はみんな、ここを通らないと石油を輸出できません。

日本の石油もほとんどここを通るタンカーで運ばれてきます。この「細い出口」が今、危険な状態になっています。

 

機雷って何?

 

水の中に沈めておく爆発物です。「海の地雷」と言えばわかりやすいです。船が近づいたり、ぶつかったりすると爆発します。

怖いのは「数がそれほど多くなくても通れなくなる」点です。専門家は「数千個ではなく、いくつか敷設しただけでも石油タンカーは怖くて通れない」と指摘します。

実際の設置数が少なくても、心理的な効果だけでガソリン価格に一気に跳ね返ってくる可能性があります。

海に機雷が1個でも「あるかもしれない」と思えば、何十億円もするタンカーは通れません。これが今の状況の本質です。

 

掃海って何?

 

機雷を安全に取り除く作業を「掃海(そうかい)」といいます。

機雷を除去するための専用の船を「掃海艇(そうかいてい)」と呼びます。

海上自衛隊の掃海能力は世界トップクラスです。

1991年の湾岸戦争が終わった後、ペルシャ湾に大量に残された機雷を日本の掃海部隊が現地まで行って除去した実績があります。

「技術があるか」という問題はクリアしています。問題は「法律上、今の状況で行けるかどうか」です。

 

自衛隊は結局、動けるの?

 

これが今、国会で一番議論されている話です。わかりやすく整理するとこうなります。

戦争が終わって機雷が「残ったまま放置されている」状態なら、除去できる可能性があります。

しかし戦争がまだ続いている最中に機雷を除去しに行くことは、「武力行使」にあたる可能性があり、現在の法律ではハードルが非常に高いです。

高市首相は衆院予算委員会で、正式な停戦合意前に機雷を除去する行為については「武力の行使に当たる可能性がある」と説明しています。(石﨑)