
新幹線が「トラック」になった日――荷物専用新幹線と利用運送の許可を知っていますか?
時速300kmで荷物を運ぶ時代へ
2026年3月23日、日本初となる荷物専用新幹線が走り始めた。
元・山形新幹線「E3系」の7両編成を全面改造した専用車両で、座席をすべて撤去し床を鉄板で補強。
最大17.4トン、120サイズの箱なら約1000箱を積むことができる。 盛岡を正午前に発車し、東京には16時頃に到着するダイヤで、E5系「やまびこ」と連結して走る。
「はこビュン」と名付けられたこのサービスには、生鮮食品・精密部品・医療品など幅広い荷物の利用が見込まれている。
物流事業者にとっては、新たなビジネスチャンスの入口だ。
しかし、このサービスを活用して「顧客の荷物を運ぶ」ビジネスを始めようとするとき、法律上の手続きが必要になることをご存じだろうか。
①「利用運送事業」とは何か
自分でトラックや船を持たなくても、他の運送会社を使って荷物を運ぶ手配をする事業のことを「貨物利用運送事業」という。
いわゆる「水屋」や「フォワーダー」と呼ばれるビジネスモデルがこれにあたる。
実運送事業者には、船舶・鉄道・航空・貨物自動車の4種類があり、これらのいずれかを利用して有償で他人の荷物の運送を手配する事業が、貨物利用運送事業法の規制対象となる。
新幹線(鉄道)も当然この対象に含まれる。
②第一種と第二種、何が違うのか
貨物利用運送事業には2種類ある。
第一種は鉄道・船舶・航空・トラックのいずれかの範囲だけを手配して運送の一部を請け負う場合(登録制)。
第二種は鉄道・船舶・航空のいずれかによる幹線輸送と、その前後のトラックによる集配を組み合わせて、ドア・ツー・ドアで運送の全てを一気通貫で請け負う場合(許可制)だ。
わかりやすく言えば、「新幹線の区間だけ手配する」なら第一種・鉄道モードの登録、「産地の集荷から消費地の配達先まで全部引き受ける」なら第二種・鉄道モードの許可が必要になる、ということだ。
③「仲介しているだけ」は通じない
「うちは荷主と運送会社をつないでいるだけ」という事業者が、無登録のまま営業しているケースは少なくない。
しかし有償で他人の荷物の運送を手配している以上、貨物利用運送事業法の適用対象となる可能性は高い。
無登録・無許可で事業を営んだ場合、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはその両方が科される。
「知らなかった」では済まされないペナルティだ。
④手続きの目安を知っておく
第一種の登録は標準で2〜3ヶ月、第二種の許可は3〜4ヶ月が標準処理期間。
地方運輸局を経由する案件はさらに1ヶ月程度加算される。登録免許税は第一種が9万円、第二種が12万円(新規申請の場合)だ。
事業開始のタイミングを逆算すると、思い立ってから動き出したのでは間に合わない、というケースも出てくる。
⑤新幹線物流が変える未来
JR東日本の試算では、盛岡〜東京間でこの専用新幹線を利用した場合、トラック輸送と比べて年間34,310時間のドライバー拘束時間の削減と、年間約593トンのCO₂排出削減が見込まれる。
さらにJALグループとも連携し、新幹線と航空機を組み合わせたサービスを通じて、シンガポール・台北・香港など海外への国際輸送も始まっている。
物流の幹線が再編されるこの流れは、今後も加速するだろう。新幹線物流という新しい選択肢を活かすためにも、許認可の整備を早めに進めておくことが重要だ。
新幹線を使った物流サービスへの参入や、貨物利用運送事業の登録・許可について気になる点があれば、まずはご相談ください。(石崎)
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