貨物運送事業の許可取得準備
許可を取るためには、大きく分けて「人」「物」「金」に関する3つのハードルをクリアしなければなりません。
「人(人的要件)」は運行管理者や整備管理者といった管理者の配置に関するもの、「物(施設的要件)」は営業所、車庫、休憩・睡眠施設といった設備に関するもの、「金(資金的要件」は事業のための資金に関するものです。
貨物運送業許可取得に関し、「施設的要件」についての主なものは・・・以下の通りです。
1.営業所
2.休憩・睡眠施設
3.車庫
4.車両
営業所
運送業の許可を取るには、営業所の要件が決められています。
・農地法、都市計画法、建築基準法などに適合している
・使用権原
・適切な広さ
・車庫と離れすぎていない(原則直線距離10キロ以内)
一番に都市計画法、建築基準法、農地法などの法令に適合していなければなりません。
まず、市街化調整区域でないこと。
市街化区域であっても
第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域
一定の条件を満たす第二種中高層住居専用地域
一定の条件を満たす第一種住居地域
には運送業の営業所を設置することができません。
また、地目が農地ですと、営業所としては使用できないので、農地転用の手続きが必要になります。
さらに、営業所を適法に使用する権原があることが必要です。自己所有もしくは、賃借で賃借の契約期間が1年以上(自動更新文言があればOK)
営業所の広さは明確な面積基準はありませんが、営業所として使用するための事務机、キャビネットなどが置ける程度の広さは必要になります。
休憩・睡眠施設
運送業の許可を取るためには運転者の休憩・睡眠施設を設置する必要があります。
主な要件は営業所と同様ですが、営業所もしくは車庫に併設する必要があり、営業所と併設する場合には、営業所と休憩・睡眠施設の間はパーテーションなどを使って仕切る必要があります。
休憩施設のみ設置する場合は、テーブル、イス、ソファーなどを設置すれば良いですが、睡眠施設の場合には1人あたり2.5平方メートルの広さを確保する必要があります。
(睡眠施設は、運転者が帰宅すると8時間以上の休息時間が確保できないような運行があるときには設置しなければなりません。)
車庫
運送業の許可を取得するためにはもちろん車庫が必要になります。
車庫は原則として営業所に併設ですが、所定の距離内(原則10キロ以内、自治体によって距離が異なります)であれば大丈夫です。
その車庫は運送業に使用する車両が全て駐車できるスペースが必要で、車両と車両、車両と車庫の間にそれぞれ50cm以上の隙間を確保しなければなりません。
また、車庫の前面道路の幅員は、車両制限令に抵触しないことが必要です。
前面道路の幅員は原則として6.5m以上であれば問題ありません。
車庫は、営業所と異なり市街化調整区域でも設置することは可能です。(有蓋にしないことなど)
車両
車検証の用途欄が「貨物」となっている緑ナンバーの事業用自動車が最低5台必要です。
用途が「貨物」であれば4ナンバーなどの小型車でも問題ありませんが、軽自動車は含まれません。
また、運送業に使用する車両は、使用権限がなければなりません。
車検証の、所有者または使用者の欄に申請者が記載されていれば良いので、リース車両でも事業に使用することができます。
ただし、使用者がリース会社になっていると名義変更に時間がかかる場合がありますので注意が必要です。
許可申請時に使用権限が無くても、車両が特定されていて、契約(売買、譲渡、リースなど)が締結されていれば使用権限ありとされます。
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