貨物運送事業の許可取得準備

許可を取るためには、大きく分けて「人」「物」「金」に関する3つのハードルをクリアしなければなりません。

「人(人的要件)」は運行管理者や整備管理者といった管理者の配置に関するもの、「物(施設的要件)」は営業所、車庫、休憩・睡眠施設といった設備に関するもの、「金(資金的要件」は事業のための資金に関するものです。

 

運送業許可取得に関する「資金的要件」についてです。

1.自己資金
2.損害賠償能力

自己資金

運送業の許可を取得するためには、一定以上の自己資金が必要になります。

「事業の開始に要する資金及び調達方法」のルールに従って算出した額以上の自己資金が必要で、

車両費+建物費+土地費+保険料+各種税+運転資金+登録免許税=必要な自己資金

と考えてみます。

車両費

一括購入の場合:取得価格全額分割購入の場合:頭金+1年分の割賦金
リースの場合:1年分のリース料

建物費

一括購入の場合:取得価格全額分割購入の場合:頭金+1年分の割賦金
賃貸の場合:敷金等の初期費用+1年分の賃借料

土地費

一括購入の場合:取得価格全額分割購入の場合:頭金+1年分の割賦金
賃貸の場合:敷金等の初期費用+1年分の賃借料

保険料

自賠責保険料、任意保険料の1年分危険物の運送を行う場合は、危険物に対応する賠償保険料1年分
各種税 租税公課の1年分

運転資金

人件費、燃料油脂費、修繕費などの6か月分

登録免許税

許可取得後に納付する12万円

しかも、この自己資金は、申請してから許可が出るまでの期間、常に確保されていなければなりません。
ザクッと積算しても、おそらく2,000万円以上にはなります。

損害賠償能力

運送業の許可を取得するためには、対人賠償額が「無制限」の任意保険に加入しなければなりません。

危険物の輸送に使用する車両の場合は、さらに危険物輸送に対応する保険に加入しなければいけません。

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