一般貨物自動車運送事業を営む事業者の中には、自社の車両だけでは対応できない案件について、他の運送事業者へ運送を依頼する場面があります。このような「利用運送」は日常的に行われていますが、法令上のルールを正しく理解しておくことが重要です。

 

利用運送とは

利用運送とは、自ら荷主と運送契約を締結したうえで、実際の運送を他の運送事業者に依頼して行う形態をいいます。

例えば、自社では対応できない地域への配送や、繁忙期で車両が不足している場合などに、協力会社へ運送を依頼するケースが代表的です。

 

「ただの紹介」とは異なります

利用運送では、荷主との契約当事者はあくまでも利用運送を行う事業者です。

そのため、荷主に対する運送責任や契約上の責任は、協力会社へ依頼したからといってなくなるわけではありません。運送内容や運賃、納期などについても、荷主との契約内容を適切に管理する必要があります。

 

利用運送を行う際の注意点

利用運送を行う場合は、委託先が適法な許可を受けた運送事業者であることを確認することが大切です。逆に、利用運送を委託される側の事業者で、許可をお持ちでない場合は、許可を取得しておきましょう。

また、運送条件や責任分担を明確にし、必要な書類を適切に保存しておくことで、後々のトラブル防止につながります。

 

「利用運送は普段から行っているから問題ない」と考えている事業者ほど、契約書や委託内容の整理が十分でないケースが見受けられます。

利用運送は、荷主・元請・実運送事業者の三者が関わるため、契約関係を明確にしておくことが、トラブル防止と法令遵守の第一歩です。

 

日頃の取引を一度見直し、安心して業務を継続できる体制を整えておきましょう。