これまで一般貨物自動車運送事業の許可には有効期間がなく、一度取れば更新の手続きは必要ありませんでした。令和7年6月に公布された改正貨物自動車運送事業法により、許可を5年ごとに更新する制度が導入されることになり、令和10年6月までに施行される予定です。この記事では、更新制の概要と、今から整えておきたい記録や手続きを整理します。

許可の更新制とは

更新制が始まると、運送事業者は5年ごとに許可の更新を受けなければ、事業を続けられなくなります。背景には、許可を取った後に法令を守らない事業者や、実態のない事業者が残り続けているという問題があります。更新のたびに、事業を適正に続けられる体制があるかが確認される仕組みです。

更新の具体的な審査基準や手続きの詳細は、本記事の執筆時点では公表されていません。公表され次第、この記事でもお知らせします。

更新の審査で確認されそうなこと

現在の許可基準や監査の内容から考えると、次のような点が確認されると考えられます。

  • 法令にもとづく記録(点呼、運転日報、運転者台帳など)が作成・保存されているか
  • 運行管理者・整備管理者などの体制が、許可の基準を満たし続けているか
  • 社会保険・労働保険への加入や、労働時間のルールが守られているか
  • 事業報告書などの提出義務を果たしているか
  • 行政処分を受けていないか

いずれも新しい義務ではなく、今すでに求められていることばかりです。日頃から基準どおりに運営していれば、更新制を過度に恐れる必要はありません。

今から整えておきたい記録

記録・書類 内容
点呼記録 乗務前・乗務後などの点呼の結果。保存期間は1年
運転日報(乗務等の記録) 運転者ごとの乗務の内容。保存期間は1年
運転者台帳 運転者ごとの免許や健康診断、適性診断の情報
指導監督の記録 運転者への安全教育の実施内容
車両の点検整備記録 日常点検・定期点検の結果

記録の不備は、巡回指導や監査で最も指摘されやすい点でもあります。紙での管理が追いついていない場合は、デジタル化も検討するとよいでしょう。

毎年の報告を忘れずに

一般貨物の事業者には、毎年、運輸局への報告が義務づけられています。事業年度ごとの財務の状況などを記載した事業報告書と、輸送の実績を記載した事業実績報告書です。報告を出していない状態は、更新の審査で不利に働くおそれがあります。提出が滞っている場合は、今のうちに整えておきましょう。

まとめ

運送業の許可は、「取ったら終わり」から「5年ごとに確認を受ける」時代に変わります。更新制が始まってから慌てないよう、今のうちに記録と報告の体制を整えておくことが大切です。

更新制の施行日や手続きの詳細が公表されたときも、LINEでいち早くお知らせします。毎年の事業報告書・事業実績報告書の期限もあわせてお知らせします。

期限の管理、LINEにおまかせください

行政書士法人SUNのLINE公式アカウントでは、許可の更新日や毎年の届出期限が近づいたら、事前にお知らせしています(無料・ご依頼の有無は問いません)。

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